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【発表会開催レポート】鈴茂器工×象印マホービン共同開発発表会

作成者: 投稿者|Oct 31, 2025 2:00:00 AM

“おいしい炊飯”から広がる新たな米飯ソリューション
酢飯も炊ける業務用炊飯器を初披露

鈴茂器工株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:谷口徹、以下 鈴茂器工)は、20251022日(水)スズモフェア2025東京【会場:池袋 サンシャインシティ 文化会館ビル3階 ホールC】で、象印マホービン株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役 社長執行役員:市川典男、以下 象印マホービン)と合同の記者発表会を開催、共同開発した新たな米飯のトータルソリューションを披露いたしました。

本発表会では、飲食業界が直面する「人手不足」「米価高騰」「外食産業における米飯品質の向上」「食品ロス削減」といった社会課題に対し、米飯加工ロボット市場におけるグローバルニッチトップ企業「鈴茂器工」と家庭用炊飯器大手「象印マホービン」が協業し、新たな価値を創出する取り組みを発表しました。会場では、202641日に発売予定の共同開発製品である1升炊きの業務用IH炊飯ジャー(NW-QSZ18A)を初公開。本製品は、鈴茂器工が販売およびアフターサービスを行います。 

本取り組みを通じて、鈴茂器工は『食の「おいしい」や「温かい」を世界の人々へ』というビジョンのもと、「消費者」と「事業者」の皆様へ食を通じた新しい価値の創出に取り組んでまいります。


※業務用IH炊飯ジャー NW-QSZ18A 画像は最終イメージとは異なります

■製品仕様

 製品名   業務用IH炊飯ジャー 
 品番   NW-QSZ18A 
 発売日   2026年41日 
 価格 

都度、個別見積
※お問い合わせいただきました際に担当営業よりご案内

 炊飯容量(白米)   0.18(1合)~1.8L1升) 
 色柄   ブラック(-BA) 

本製品に関するお問い合わせhttps://www.suzumo.co.jp/inquiry-2/
【関連リリース】業務用IH炊飯ジャー(NW-QSZ18A)  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000248.000006490.html

【鈴茂器工×象印マホービン共同開発発表会の様子】

 ■両社代表挨拶 
鈴茂器工株式会社 代表取締役社長 谷口 徹

 当社は、おいしい寿司やおにぎりの原点である「おいしいごはん」を追求するため、炊飯技術の探求が必要と考えていました。3年半前、象印マホービンとの出会いがあり、同社が運営する食堂で、多くの人々がおいしそうにごはんをおかわりする姿を目の当たりにし、おいしいごはんへの強い思いを共有しました。美味しい、豊かな食を日本のみならず世界中へ提供していくことを目指します。この目標達成に向け、「おいしいごはん」を食べられる社会の実現へ向けて象印マホービンとの更なる連携を進めてまいります。 


象印マホービン株式会社 取締役 執行役員 経営企画部長 造田 英治

象印マホービンの「ごはんを炊く」技術と鈴茂器工の「炊きあがったごはんを加工する」技術という理想的な連携が実現。大阪・関西万博に出店した弊社おにぎり店では、オーダーから製造までをほぼ自動化するシステムを共同開発し、30万個以上を販売するなど、効率的においしい食を提供するモデルを確立しました。今回は、飲食業界の人手不足等の課題解決を目指し、誰でも簡単においしく炊ける業務用炊飯ジャーを共同開発しました。この新製品は、安定したごはんの品質と作業負荷軽減を実現し、各店舗の差別化にも貢献すると期待しています。

今後も両社で力を合わせ、おいしいごはんを多くのお客様に届けてまいります。


■本プロジェクトの取り組みについて

鈴茂器工株式会社 プロジェクトリーダー 東日本営業部営業3課課長 露木 祐介

おいしい酢飯は、おいしい炊飯から

近年、インバウンド増加に伴う日本食ブームの中で、特に「寿司」への関心が高まっています。これにより、これまで寿司を提供していなかった居酒屋や和食店などにおいても、新たな顧客層を取り込むための寿司メニュー導入の検討が活発化しています。
しかし、寿司専門店以外の飲食店にとって、酢飯作りは「炊飯後の酢合わせ」に高度な技術と手間がかかる上、専用の設備スペースも必要なため、導入の大きな障壁となっていました。この課題を解決するため、鈴茂器工では、コンパクトなシャリ玉ロボット「S-Cube(エスキューブ)」を昨年発売し、寿司専門店以外の店舗での寿司導入を後押ししてまいりました。さらに、この度、その前工程となる酢飯作りの障壁を取り除くため、米と水、専用酢を入れるだけで酢飯が炊きあがる「かんたん酢飯コース」を搭載した炊飯ジャーを開発いたしました。これにより、誰でも簡単に安定した品質の酢飯を提供できるようになり、より多くの店舗で寿司メニューの導入が可能となります。


■新製品 業務用IH炊飯ジャー(NW-QSZ18A)の紹介

象印マホービン株式会社 商品企画部 企画グループ マネージャー 三嶋 一徳


家庭用技術を転用し飲食店へ「安定したおいしさ」を実現

当社の主戦場である家庭用炊飯ジャー市場は、高級化と高機能化が進み競争が激化しています。その過程で、味と使いやすさの双方で大きく進化を遂げました。
一方、飲食店の業務用炊飯器は、ガス炊飯器が主流であり、その進化は相対的に遅れているのが現状です。多くの飲食店では、23升を一度に炊き、保温容器に移すため、大量炊飯による炊きムラや、長時間保温による味の低下、需要変動に対応しきれない食品ロスといった課題を抱えていました。これらの課題を解決するため、業務用市場を牽引する鈴茂器工様と共同開発に着手しました。家庭用で培った高火力・使いやすさ・安定性を業務用向けに転用し、あえて1升のコンパクトサイズで開発。複数台の連続炊飯により、常に炊き立てのごはんを提供できるほか、ピーク時・アイドル時の需要変動にも柔軟に対応し、食品ロスを削減します。また、人による水量のばらつきを防ぎ、誰が炊いても安定しておいしいごはんを提供できるよう「水量補正機能」を搭載。新製品は、安定して「おいしいごはん」を提供することで、飲食店の品質向上と課題解決に貢献します。


■飲食業界における課題を解決する新機能を搭載

特長① 水量のばらつきを炊飯フローで調整する「水量補正機能」
炊飯容量を事前に設定しておくことで、仮に正しい水量でない状態※1で炊飯した場合でも、水温変化による誤差を感知し、最適な炊き上がりになるよう自動調整します。これにより、誰が炊いても常に安定しておいしいごはんを提供できるようになります。さらに、釜内の温度をより正確に検知するセンサー技術により、炊飯時間の短縮も実現しました。
※1  1~5合は加水量の±5%補正、6~10合は±100mL補正。 

特長② 米とお酢を一緒に入れて炊飯できる「かんたん酢飯」コース
あらかじめ専用の酢※2を入れて炊飯することで、炊飯と酢合わせの工程を一体化できます。作業効率の向上はもちろん、専用機器の導入も不要で、おいしい酢飯の提供が可能となります。
※2  内堀醸造株式会社のお酢を使用。


「かんたん酢飯」コース デモンストレーションの様子


■スズモフェア2025東京について
39回目となる「スズモフェア2025東京」は、外食・中食・小売・給食など、幅広い分野の事業者を対象に、当社の最新ソリューションを紹介する展示会として開催されました。会場はテーマ別に8つのゾーンに分かれ、店舗・厨房向けの小型機から食品工場向け大型機まで、約50種類の製品をデモンストレーション形式で公開。特に、世界的に需要が高まるSUSHIONIGIRIBENTODONBURIといったお米関連製品を中心に、多数の新製品とソリューションを提案いたしました。また、約30社の協力企業が参加し、各社の専門知識とスズモグループの強みを活かした最新ソリューションを共同で紹介しました。
会期中、490社以上、840名を超える食に関わる事業者様にご来場いただき、盛況のうちに終了いたしました。