POSシステムの導入には多くの企業が関心を寄せています。特に飲食業界では、効率的な業務運営と顧客満足度の向上を目的として、POSシステムの導入が急速に進んでいます。しかし、導入コストが大きなハードルとなることも少なくありません。
前回の記事では、POSシステムを導入するメリットや、その選び方についてご紹介しました。
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この記事では、POSシステムの導入を検討されている方を対象に、POSシステムの導入コストやそのコストを抑えるための方法について、わかりやすく解説します。
POSシステムの導入コストには、ハードウェア費用やソフトウェア費用、導入費用、メンテナンス費用などが含まれます。
POSシステムの設置には、ハードウェアのセットアップやソフトウェアのインストール、既存データの移行などの作業が含まれます。作業は専門業者に依頼することが多く、数万円から数十万円の費用がかかります。
POSシステムのソフトウェアは、パッケージソフトやカスタム開発で費用が異なります。パッケージソフトは初期費用が安価で、数十万円から数百万円程度で済むことが一般的です。一方、カスタム開発の場合は、数百万円に達することもあります。
POSシステムのハードウェアには、POSレジ、バーコードリーダー、レシートプリンターなどが含まれます。これらの機器を新たに導入する場合、数十万円から数百万円の費用が発生します。
そのほか、様々な費用を含めると、中小規模の飲食店であれば、初期導入コストは数十万円から数百万円程度になることが一般的です。一方、大規模チェーン店や複雑な機能を持つシステムの場合、初期導入コストが数百万円から数千万円に達することもあります。
それでは、POSシステムの導入コストを抑えるには、どうすればいいのでしょうか?
主に次の4つの方法があります。
1. クラウドベースのPOSシステムを選ぶ
クラウドベースのPOSシステムを選べば、初期導入コストが比較的、低く抑えられます。ハードウェアの一部を従来のパソコンやタブレットで代用でき、専用端末を購入する必要がないためです。また、クラウドサービスの利用料は月額や年額で支払うため、初期費用を大幅に軽減できます。
2. パッケージプランを活用する
パッケージプランの利用で、個別に契約するよりもコストを抑えられる場合があります。多くのPOSシステムベンダーは、導入から運用までを一括でサポートするパッケージプランを提供しています。パッケージプランには、カスタマイズ性が低いなどのデメリットもありますが、費用面を考えるならメリットの大きい選択肢です。
3. 中古機器を活用する
導入コストをさらに抑えたい場合、中古のPOS機器を検討することも手段の一つです。信頼できる業者から購入すれば、コストを抑えつつ機能的なシステムを導入できるでしょう。
4. 政府や自治体の補助金を活用する
日本政府はIT導入を促進するために、さまざまな補助金制度を提供しています。これらの補助金を上手に活用することで、POSシステムの導入費用を大幅に削減することができます。
例えば、POSシステムが対象となっている補助金の一つに、IT導入補助金が挙げられます。
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際に、その費用の一部を国が補助する制度です。これにより、最新のITツールを低コストで導入し、業務効率化や競争力の強化を図ることができます。
IT導入補助金は、以下のような経費に適用されます。
・ソフトウェア費用:パッケージソフトの購入費用や、クラウド型ソフトウェアのサブスクリプション費用が対象です。
・ハードウェア費用:POSレジ、バーコードリーダー、レシートプリンターなどのハードウェア購入費用も補助対象です。
・導入支援サービス費用:導入に伴うコンサルティング費用や、システム設定・カスタマイズ費用も補助対象です。
IT導入補助金の詳細は、下記のページをご覧ください。
IT導入補助金に関するご案内
POSシステムの導入費用を抑えるためには、IT導入補助金の活用が有効です。補助金の対象となる経費や申請手順、注意点を理解し、適切に利用することで、初期費用やランニングコストを大幅に削減できます。
POSシステムの導入を検討している場合は、ぜひIT導入補助金を活用し、効率的な導入を目指しましょう。